伊豆のマグロは沼津・遠洋と地物メジの二層|旬・選び方・食べ方【2026年版】

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沼津港の市場をのぞくと、マグロは大きく二つの顔を持っていることに気づきます。一つは遠洋漁業で運ばれてくる本マグロやメバチ、もう一つは伊豆近海の定置網で揚がる「メジ」と呼ばれる小型のクロマグロです。静岡県は冷凍マグロの水揚げで全国一を誇る一方、伊豆の漁港では地物のマグロも静かに流通しています。この記事では、伊豆のマグロを「遠洋もの」と「地物」の両面から、旬・選び方・食べ方まで整理します。

マグロとは(概要・生態)

マグロはサバ科スズキ目に属する大型の回遊魚で、種類によって呼び名も体格も大きく変わります。寿司ネタとして最上位に置かれるのがクロマグロ(本マグロ)で、成魚は体長3mを超えることもあります。このほか、赤身が中心のメバチ、やや淡白なキハダ、ツナ缶の原料に多いビンナガなどが流通しています。

静岡県はキハダの漁獲量が日本一とされ、冷凍マグロの水揚げでも全国上位を占めます(出典:静岡県公式)。下田の渡辺水産の地魚解説によると、伊豆近海の定置網には3歳以下のクロマグロの幼魚が入ることがあり、地元ではこれを「メジ」と呼びます(出典:渡辺水産 伊豆の魚 大研究)。

伊豆でのマグロの特徴

伊豆のマグロは流通経路が二層に分かれます。

一つは遠洋ものです。沼津港には遠洋・近海のマグロ船が運んだ冷凍・生のマグロが集まり、市場経由で伊豆各地の寿司店・食堂へ回ります。沼津港周辺がマグロ料理の集積地になっているのは、この水揚げと流通の蓄積があるためです(出典:伊豆・村の駅 まぐろ道場)。

もう一つは地物のメジマグロです。稲取や戸田などの定置網には、季節によってクロマグロの幼魚であるメジが入ります。八面六臂の食材解説でも、定置網で揚がるメジマグロが流通品として扱われています(出典:八面六臂)。メジは本マグロのような厚い脂はありませんが、赤身に軽い脂がのり、鮮度が高いまま食べられるのが地物ならではの強みです。市場で「地物」「近海メジ」の表示を見かけたら、伊豆の海で揚がった一尾と考えてよいでしょう。

旬と選び方

地物のメジマグロは夏から秋にかけてが食べごろで、伊豆近海では7〜9月ごろに脂がほどよく回るとされます。一方、遠洋ものの本マグロ・メバチは冷凍流通が中心のため、産地よりも個体ごとの状態で選ぶことになります。

選び方のポイントは次の3つです。

  1. 赤身の色とツヤ:澄んだ赤色で、切り口にツヤがあるもの。茶色く変色したものは時間が経過しています
  2. 筋(すじ)の入り方:刺身のさくは筋が細かく平行に走るものが扱いやすく、筋が太く斜めに入るものは食感が硬くなりがちです
  3. ドリップ(液汁)の有無:パックの底に赤い液汁がたまっているものは鮮度が落ちている目安になります

メジは赤身がメインなので、こってりした中トロを期待すると印象が変わります。脂より鮮度と赤身の旨みで選ぶ魚と考えると失敗が少なくなります。

おすすめの食べ方3選

1. 刺身・づけ丼

地物のメジは、まず刺身で赤身の旨みを確かめたい食べ方です。やや脂が軽い分、醤油に漬けた「づけ」にすると味が決まりやすくなります。家庭では刺身用として流通しているさくを薄めに切り、醤油・みりん・少量のわさびを合わせたタレに10〜15分ほど漬けて、温かいご飯にのせれば「づけ丼」になります。

2. カマ焼き・ステーキ

マグロのカマや赤身のブロックは、塩を振って焼くと家庭でも扱いやすい食材です。カマは塩焼きにして大根おろしを添え、赤身のブロックは表面だけ強火で焼いて中をレアに仕上げる「マグロステーキ」にすると、刺身とは別の香ばしさが楽しめます。

3. ねぎとろ・なめろう風

さくの端材や中落ちは、包丁で叩いてねぎとろにすると無駄なく使えます。刻んだネギと少量の醤油を合わせるだけでも十分で、味噌を少し加えれば、アジのなめろうに近いコクのある一品になります。家庭で楽しむ際は、刺身用として流通している食材を選んでください。

伊豆でマグロを食べられる宿・店

沼津港周辺を中心に、伊豆にはマグロ料理を看板にする店があります。

  • 伊豆・村の駅 まぐろ道場(三島):マグロ料理を主軸にした海鮮食堂。海鮮丼やマグロ尽くしの定食を提供(公式
  • 沼津港周辺の海鮮食堂:マグロ丼・鉄火丼を出す店が複数あり、市場に近い立地を生かしています
  • 下田・稲取の寿司店:地物のメジが入る時期には、近海マグロの握りを出す店もあります

※営業状況・料金・メニュー内容は公式サイトでの最新確認を推奨します。

伊豆スーパーでのマグロの入手難度

伊豆エリアのスーパー鮮魚売場では、マグロは年間を通じて入手しやすい魚種です。フードストアあおき 伊東店などの鮮魚売場では、赤身のさくが1パック500〜1,200円前後、中トロを含む盛り合わせで1,000〜2,000円前後の価格帯で並ぶことが多くあります(取材で確認できた範囲・価格は季節と相場で変動)。「地物」「近海メジ」の表示が出るのは夏から秋にかけてで、その時期は伊豆らしい一尾に出会える確率が上がります。詳しくは伊豆スーパー鮮魚売場ガイドもあわせてご覧ください。

通販・お取り寄せ事情

マグロの通販は冷凍流通が中心で、赤身・中トロのさくセットが選択肢の中心になります。沼津港経由のマグロセットは楽天市場やふるさと納税ポータルでも扱われ、価格帯は赤身・中トロの組み合わせで3,000〜6,000円前後(送料別)が目安です。伊豆全体の旬の魚を毎月味わいたい方は、後述の伊豆ひもの定期便もご検討ください。

まとめ

  • 遠洋ものは沼津港経由の本マグロ・メバチ、地物は稲取・戸田の定置網で揚がるメジ
  • 地物メジの食べごろは夏から秋、脂より赤身の旨みと鮮度で選ぶ
  • おすすめの食べ方は刺身・づけ丼、カマ焼き・ステーキ、ねぎとろ
  • 家庭ではスーパー・通販で年中楽しめ、夏秋は「地物」表示を狙うと伊豆らしい

伊豆の旬カレンダーから、他の夏の旬魚もチェックしてみてください。


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※刺身用として流通している食材を選び、衛生管理に注意してください。 ※保存方法は商品パッケージの表示に従ってください。